星を見護るは僧侶の使命!

みなさん、こんばんは!8月最後の週末になりました・・・
さて今回も前回に引き続き9月20日に開催される「星満夜」にちなんだお話を・・・
星を見護るは僧侶の使命!
               「夜の静寂の中で」磐田市 鷹野節二さん作品

実は今日のタイトルは、小さいお子さんのいらっしゃる方や
若しくは、大きいお友達のみんなはよくご存じでしょうが
放映中の戦隊モノ「天装戦隊ゴ●イジャー」の決め台詞のパロですキャー

しかしながら決してふざけているわけではなく、昔の日本、とりわけ平安時代では
星の動きを調べるのは、専ら真言宗の僧侶(真言僧)の役目であったのです。
実際には「星を見る」といっても「天体観測」というよりは、「信仰上の星の動き」
つまりはその年の星周りや守護星によって、日にちや人々の吉凶を判断する
まあ簡単に言ってしまえば「占星術星占い)」という意味なのです。

平安時代のはじめ、唐に渡られた真言宗の開祖弘法大師(空海)によって
真言密教の教えとともに様々な文化や思想が唐よりもたらされました。
その中には弘法大師の師の師に当たる不空三蔵が訳出した
『文殊師利菩薩及諸仙所説吉凶時日善悪宿曜経』、通称『宿曜経』という
お経がありますが、実際の内容はインド占星術に中国の暦法などをリミックスした
謂わば「東洋占星術」の決定版のような書物がありました。

この弘法大師が請来(持って帰ってきた)『宿曜経』を元に、彼の弟子たちによって
体系化されていったの「宿曜道」であり、陰陽道とともに双璧をなす
平安貴族の生活と信仰にとってなくてはならないものだったのです!

そして「宿曜道」を生業(なりわい)とする僧侶「宿曜師(陰陽道における陰陽師)」の
最も重要な役目が「星占い」つまりは「ホロスコープ」の作成だったのですびっくり
日本版の「ホロスコープ」は正しくは「宿曜勘文」と呼ばれるもので、
星を見護るは僧侶の使命!
その中では上の画像のようなまさしくホロスコープに加えて
「〇月〇日生まれのあなたは▲▲座で、こんな性格で、こんな長所と短所があって
こんな人と相性が良かったり悪かったり、こんなことが適職!・・・」に始まって
「今年はこんな運勢で、〇年後には大幸運期が到来!」なんてことが書かれています!
まさに現代女性の皆さんが大好きな「星占い」と全く同じものだったのですびっくり

ちょっと信じられないかもしれませんが、『宿曜経』の中には
西洋占星術の「黄道十二宮」の思想が取り込まれており、
それに基づく「星占い」が行われていたのです。ですから平安貴族は
「麻呂は獅子座でおじゃるから、そなたとは相性バッチリでおじゃる」
てな具合に、自分が何座かとか、それに関することとかがよくわかっていたのです!
 ※同様に「今日は何曜日」という曜日についても知っていたようです・・・

「うわぁ!またまた嘘臭ぇガーン」と思われている方がいらっしゃるかもしれませんので
分かりやすい傍証を挙げて説明しようと思いましたが、長くなりそうですので
そのお話は次回のお楽しみに・・・(引っ張りますねぇ汗


星満夜9月20日・月) に開催いたします! ※詳しくはコチラの記事人差し指

  星空観賞会 
   時間:19:30~20:30  会場:本堂前広場 ※雨天中止

  手作り天体望遠鏡工作教室
   時間:1回目18:00~ 2回目19:30~  会場:研修会館
   参加費:900円(教材費込)  定員:各回とも25組

  面白科学グッズ販売
   時間:16:30~  会場:研修会館  販売価格:250円
   ※昔の『科学と学習』の付録のような、大人も楽しめる教材玩具です!

  なるcafe
   時間:10:00~21:00(ラストオーダー20:30)  会場:紫雲閣
   メニュー&価格:コチラをご参照ください。



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