遠く新羅に思いを馳せて・・・ ②

みなさん、こんばんは!今日はホントに暖かったですね~太陽 この気候が続くといいな・・・

さて今回も前回に続き、またまた独りよがりのjunoワールドが展開されますが、
トップ画像(ⓒMBC)は今回はお話の主役であるこの方です!
遠く新羅に思いを馳せて・・・ ②
韓流スターオム・テウン・・・じゃなくて、彼演じる金庾信(キム・ユシン)将軍です!

あ・・・もう付いてこれない方いるでしょ!確かこのネタは“お宝自慢”だったはずだと・・・
ええ、そのネタで間違いございませんでして、ようやくココで本日のお宝拝見~!
遠く新羅に思いを馳せて・・・ ②
またまた屏風でございます!今回はちょっと珍しい四曲のものが3セットでございます!
珍しいのは屏風の形態だけじゃありません、図像も前回にも増して風変わりです・・・
四曲×3セット=12体の人身獣頭の怪物の絵・・・その頭は龍に蛇に馬に・・・羊かな?
おや?これはもしや・・・はい!気が付いた貴方は偉い!そうです十二支の絵なんです!
遠く新羅に思いを馳せて・・・ ②
一つめ 右から子(ネズミ)・丑(ウシ)・寅(トラ)・卯(ウサギ)
遠く新羅に思いを馳せて・・・ ②
二つめ 右から辰(リュウ)・巳(ヘビ)・午(ウマ)・未(ヒツジ)
遠く新羅に思いを馳せて・・・ ②
三つめ 右から申(サル)・酉(トリ)・戌(イヌ)・亥(イノシシ)

今回のお宝は拓本金庾信将軍墓十二支神将像屏風なのです!
朝鮮半島にある古い時代のお墓では、十二支を十二の方角を護る守護神として
配置する例が見られますが、その中でも慶州の金庾信将軍墓の十二支神将像は
白眉の出来とされ、墳墓全体が韓国の史跡第21号に指定され保護されています!

ちなみに金庾信とはどんな人かといいますと、7世紀朝鮮三国時代の新羅の将軍で
朝鮮半島初の女王である善徳女王や武烈王を援け、新羅の朝鮮半島統一を成し遂げた
韓国の歴史の中でも英雄中の英雄として知られる武将として有名です・・・
もっとも日本ではあまり知名度はありませんでしたが、韓国内でも空前の大ヒット、
日本でも「チャングム~」や「朱蒙」と並ぶ韓流大河ドラマとして人気の高かった
善徳女王」でオム・テウンが好演してからは我が国でも有名になったようですねニコニコ
ドラマ「善徳女王」ですが、現在BS FUJIで好評放映中だそうです・・・Goodタイミングナイス

で、韓国の大英雄のお墓であり、国の重要な史跡に指定されている場所ですから
例によって、現在では拓本を取るなどということは絶対許可がもらえないでしょう・・・
なおかつ前回のエミレの鐘よりも格段にレアです・・・たぶん日本に数点しかないです!
飛鳥資料館や神戸市立博物館じゃ目玉展示品として公開されてるぐらいだし・・・

そして、こっからが今回の本題になるわけですが、不思議に思いませんでしたか?
なんで韓国の珍品が法多山にあるんだろうって!実はこれが自慢の核心なんです!

法多山はご存じのとおり山寺ですが、この山寺特有のだだっ広さを利用して
戦時中は大勢の人が疎開してきて、境内で生活していたそうです・・・
その中には朝鮮半島出身の人もいて、日本人ともに疎開生活を送っていたそうです・・・
当時の先々代住職、つまり私の祖父に当たる人ですが、先々代住職は半島出身の人も
決して差別することなく、ときには官憲からかばうようなこともしながら
他の疎開者たち同様に面倒を見ていたと、祖母の昔語りに聞きました・・・

戦争が終わり、半島出身の人々は海の向こうの生まれ故郷へと帰って行きました・・・
その中にはやがて戦後の韓国で様々な分野で成功し活躍した人もいるようです!
その一人に、考古学者で大学教授になった方(名前は失念しました)がいるのです・・・
僕が小学生の頃・・・今から40年近く前ですが、その先生が法多山を訪ねてきたのです!
既に先々代は他界しており、私の父親(も故人ですが)が住職になっていましたが
韓国人の先生は、法多山での疎開生活を懐かしく思い、一言お礼が言いたかったと
いうことではるばる海を越えて再び法多山の地を踏んでくれたのだそうです・・・

そして、当時のお礼とお土産として持ってきて下さったのが今回ご紹介した
「エミレの鐘の飛天図」と「金庾信将軍墓の十二支神将像」だったのです!
もちろん自身の手で拓本を取られたものであり、高価なものではないでしょうが
もしかしたら、それなりの危険を冒して拓本を取られたのかもしれません・・・
いずれにせよ心尽くしの土産を、同じく考古学者の端くれであった父親は
その価値を充分理解し、大いに感動し大いに喜んで受け取ったそうです・・・

エミレの鐘の飛天図は早速二曲の屏風にして愛用していましたが、
十二支神将像のほうはどういうわけか表装しないで大事にしまわれていたのです・・・
先代住職であった父の死後、遺品を整理している中で、子供心に記憶にある
この十二支神将像を発見し、上記のような親子三代にわたる経緯も含め
是非とも世に出すべき逸品として、今回新たに屏風に仕上げてもらいました!

拓本自体も素晴らしいですが、表具もシンプルなデザインが却って美しく
思っていた以上の素晴らしい仕上がりの屏風になり、嬉しい限りですあはは
調度品として様々な場面で活用し、皆さんに見ていただけるようにします・・・


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