みなさん、こんばんは 今日は妹の結婚式でした・・・

妹といっても、既に30代後半の大人ですから、式や披露宴についても
家のことは気にしないで、2人で思ったとおりにすればいいと言っておきました・・・
そして言葉通りに、殆ど相談もないままに結婚式を迎えました・・・
※なんせ、開式の時間をまともに聞いたのが5日前ですから
披露宴は友人と親族だけの小規模なものにしたいということは
以前から聞いていて了承していましたが、今月に入って、
式は人前結婚式で行う旨を妹から報告を受けました・・・
好きにやれと言ったとおり、一も二もなく了承したのですが、
妹から「お兄ちゃんに一つだけ頼みがある」と言われました・・・
「
亡き父の代わりにバージンロードを歩いてほしい」と言うのです!
僕には娘はいませんから、このチャンスを逃せば兄としてはもちろん、
父としてもバージンロードは歩けないという気軽な気持ちで引き受けました・・・
貸衣装屋でモーニングを借りて(馬子にも衣装にもなりませんね

)
単なる思い付きで父の遺影をポケットに入れて、式場に赴きました・・・
正直、式直前までそのことを忘れていたのですが、間際になって思い出し
「あ!今日はお父さんも連れてきたからな」とチラッと写真を見せたのです・・・
妹はアラフォーの姉御肌の気の強い女ですから、まさかだったのですが
今までにこやかだった表情が俄かに崩れ、瞳がうるみ始めました・・・
そして大きくうなづくと、「ありがとう・・・」と一言だけ言いました

バージンロードを歩きながら、涙をこらえる息遣いが聞こえ、
組んだ手からも、妹の震えが伝わってきます・・・
それは今日という日を迎えた感動の涙かもしれないし、
花嫁姿を父に見せられなかった悔恨の涙かもしれません・・・
いずれにせよ、涙に濡れた新婦を引き渡すわけにはいきません!
歩きながら小声で「泣くな!」「満面の笑みを浮かべていけ!」と
叱咤激励をするのですが、僕自身が色々な思いがこみ上げてきて・・・
大きくなってからは、決して仲が良かった兄妹でありませんでしたし、
父の死後は、行く末のことも考えて相当厳しく接していました・・・
単なる喜びでも感動でもない・・・言葉に尽くせぬ思い・・・
そんな思いに、何度も目頭が熱くなり、その度に目を閉じました
新郎の目の前まで来たとき、心配で傍らの妹を見ると
再び満面の笑みで微笑んで新郎を見ていました(さすがだな)
その後は和気藹々とした雰囲気の中で式は進行し、
披露宴も小規模ながらも、気心の知れあった者だけの
素晴らしい雰囲気の中で、二人は祝福されていました・・・

信くん、そして典子・・・末永く幸せに・・・