みなさん、こんばんは!あっという間に1月も半月が経とうとしています・・・
月日の経つ早さに比べ、ブログの更新の遅いこと・・・忸怩たる思いでいっぱいです
そんでもって、久々のブログ更新が何やらクソ面白くもなさそうなお題で・・・
まあ今から書くんだけど、たぶん面白くないと思うので今回は読み飛ばしでOKです!
一昨日、ちょっと京都までぶらり日帰りの旅をしてきました・・・って、遊びじゃないですよ!
昨年の
ブログの記事と同じく“後七日御修法”の陣中見舞いに東寺にお伺いしてきました・・・
そっちのほうは昨年と変わらない内容なので今回は記事にとりあげないということで、
その後ちょっと時間を割いて、ちょっと立ち寄ってみたのがコチラです・・・

“京都の台所”として有名な
錦小路の錦市場です!
野菜や鮮魚に精肉をはじめ旬の食材、漬物、干物、乾物、お茶に菓子と
美味いもんなら何でも揃う、地元の人にも観光客にも大人気のスポットです!
そして市場ならではの“京都のお土産”としてお勧めなのが
京野菜です!
賀茂ナスや聖護院ダイコンなど古くから京都で食されてきた伝統野菜のことで
家庭のおばんざいから高級料亭まで、京料理には欠かせない食材として有名です!
もちろん錦市場にも京野菜を扱うお店は何軒もあり、最近は地元の人だけではなく
観光客も“京都らしいお土産”として京野菜を求める方も多いようです・・・
僕も八百屋さんの一軒「京野菜かね松老舗」に入ってみたのですが
お馴染みの京野菜から初めて見る形や名前の京野菜までいろいろありました!
(残念ながら「撮影はNG」とのことですので画像はございません)
その中で、ふと目に留まったのが
堀川ごぼうという牛蒡の一種なんですが
とっても太いんです!直径でいうと5cmとか余裕であるんですからっ!
形もなんかヘンで、先っぽはスッと伸びず、短い蛸の足みたいなんです・・・
それに中のほうなんか鬆(す)が入っちゃって・・・売りもんになるのかしら
でも一番ビックリしたのがその値段!一番太いのはなんと
3,000円なんです

たぶん普通の牛蒡って1本100円ぐらいだから、30本分の値段ですよ!
どんだけ高級食材なんだよっ!と思わずツッコミを入れたくなっちゃいますよね?
京都のおせち料理の三肴“たたき牛蒡”では必ずこの“堀川ごぼう”を用いるなど
京の食文化には欠かせないそうですが、それにしてもいくらブランド野菜だとしても
高すぎるなあと思っていましたが、栽培法を聞いてチョット納得しました
なんとこの“堀川ごぼう”ですが、栽培には短くても1年以上かかるそうです!
初秋に種をまき、翌年の初夏にいったん引っこ抜いて、先端部を切り、
今度は地面に斜めに刺すような形で植え替えて、11~12月ぐらいまで育てると
直径も5cmほどになり、真ん中もすが入って空洞になってくるそうです・・・
つまり2年がかりで一度しか収穫ができないという貴重なものなのです!
※ちなみにすが入って空洞のものが美味しくて高価なんだそうです!
農薬をほとんど使わない昔ながらの農法で栽培されていることもあり、
手間暇がかかる割には生産量も上がらず、生産農家も多くありません・・・
したがって殆どは市内の高級料亭などへ納められてしまうため
あまり市場に出回らず、常に品薄の状態のために高価なんだそうです・・・
さて、この“堀川ごぼう”はまたの名を“聚楽ごぼう”ともいうそうで
太閤秀吉の贅を尽くした邸宅であった聚楽第の名前に由来するのですが、
実は、秀吉亡き後に解体された聚楽第の跡地はゴミ捨て場であったそうで、
そこに残飯として捨てられた牛蒡が越年して巨大化したものを
試しに食したところとても美味だったことから栽培が始まったそうです・・・
こんなヒストリーとストーリーも持ち合わせた“堀川ごぼう”ですが
品質と希少性、そして“京の伝統野菜”というブランド力もあって、
最近では京料理だけでなく、フレンチやイタリアン、果てはスイーツの
高級食材とされるなど、その需要と人気は高まっているようです・・・
で、実は僕も一度だけ“堀川ごぼう”の射込みを食べたことがあるんです・・・
見た目は中がくり抜かれた太い牛蒡で「え~

」って感じだったんですが
歯ごたえの割にやわらかく、味も香りも典雅な美味しい牛蒡さんでした!
部屋に来られた料理屋のご主人に「美味しい牛蒡ですね

」と言うと
「
おいしいでっしゃろ!」と得意満面の笑顔・・・そして「この牛蒡は・・・」と
上で説明したような蘊蓄を嬉しそうに滔々とご説明くださるわけです・・・
あの~、話が脱線ぎみなんで、そろそろ農産物のブランディングのお話を・・・
という皆さんの冷たい視線をそろそろ感じそうなので本題に入ります(って、遅っ!)
さて、“堀川ごぼう”をはじめとする京野菜は、「京の伝統野菜」という名称で
かなり以前から京都府の認証を受けている文字通りの“ブランド農産物”なのです

もちろんその認証ブランドに相応しい歴史と京都ならでは個性もあり、
生産者もそのブランド名に恥じない安全で高品質な京野菜を生産しています!
でも僕が“堀川ごぼう”にブランディングの真価を感じたのはそこではありません!
実はもう解答済みなんですが、その答えは「料理屋のご主人の得意満面」なのです!
もっと下世話な言い方でいうと“
京都人特有のどや顔”とでも言いましょうか・・・
ときには「何もそんなことまで“どや顔”しなくても

」とドン引きするぐらい
京都の方って「京のもん」と「京都ならでは」というものに誇りを持っていますよね!
“堀川ごぼう”についていえば、生産者や八百屋さんはもちろん、先述の京料理店のご主人も、
堀川ごぼうのプリンが売りのパティシエールも、堀川ごぼうのスープが得意なフレンチのシェフも
牛蒡の話をすれば「よくぞ聞いてくださいました!」とばかりに満面笑みのどや顔で
自分の腕前よりも先に、“堀川ごぼう”の食材としての素晴らしさを語ってくれるはずです・・・
もうね、みんな“堀川ごぼう教”の信者みたいなもんで、“堀川ごぼう”を愛しちゃってる、
だから美味しいって言われると、我が子を誉められたかのように“どや顔”になっちゃうんです!
僕はこの京都の“
どや顔文化”こそが地域産物のブランディングの真価だと思うのです・・・
さて、いよいよ本題も佳境にはいるところですが、少々どころか大変に冗長になりましたので、
この続きは次回のお楽しみということで、一旦筆をおかせていただきます・・・
次回は袋井の農産物について、どや顔文化とブランディングを絡めてお話ししたいと思います!
・・・って、ぜってー、みんな期待してねーだろ!つーか、ここまで読んだ人いるんだろうか
