みなさん、こんばんは!今回は
前回の続きで「ご利益」についての私見です・・・

※画像は法多山最もご利益のいただける日、
万灯祭の本堂です!
事の発端は、さやもじゃさんからいただいた質問で、質問の要旨は
「利益(
りやく)と利益(
りえき)の違いって何?」ってことです。
(詳しくは
前回の記事をご覧ください)
で、前回の解答の要旨は
・利益(りやく)は元来は「仏様が与えてくださる利益(りえき)」のことであった
・時代が下って広義的に現在の「利益(りえき)」の意味を含むようになった
・そして当初の意味と、後に拡大解釈された意味を区別するために
「りやく」と「りえき」と呼び分けて使うようになった。
・現代の「利益(りえき)」には、確かに私欲・欲望のニュアンスがある
ということだったと思います・・・
また、派生した説明の中で「
欲望」について
・真言密教では「欲望は肯定されている」
・但し、その欲望とは「生きる力」と表現されるべきものである
・仏教では欲望はいくつかのものに分類されている
・「
小欲」→自分の利益の達成しか考えない、刹那的な欲望
「ケーキが食べたい」「新しい洋服が欲しい」etc・・・
・「
貪欲」→上記の小欲の中でも、他者やその利益を害してでも
自分の利益を達成しようとする自己中心的な欲望
「あのケーキを奪ってでも食べたい」「新しい服を盗みたい」
・「
大欲」→利己的な小欲に対して、自分の利益だけでなく
周囲の者の利益も追求しようといスケールの大きな欲望
・究極の「大欲」とは仏様が持つ「
全ての衆生に利益をもたらそう」という願いである!
ということをお話させていただきました・・・
そして今回はいよいよ「
ご利益」そのものについてです!
再説ですが、「ご利益」とは「
仏様が我々という他者にもたらす利益」のことですよね。
そしてこの「
他者にもたらす利益」のことを仏教の言葉で「
利他」といいます・・・
これに対して「自らの手によって自らにもたらす利益」を「
自利」といいます・・・
仏様は惜しみなく我々にご利益を与えてくださる有難い存在なわけですが、
仏様の働きは実は「利他」だけでなく、「自利」も実現しているのです・・・
さて、前回の終わりで「仏様の大欲」とは「他者に利益をもたらす」ことだと説明しましたよね・・・
つまり「他者に利益をもたらすこと」がイコール「自らの利益」となっているのです!
平たく言えば「私たちの喜びが仏様の喜びである」ということなのです・・・
これを「
二利」と言いますが、真言宗の開祖弘法大師様もこうおっしゃっています。
「
仏教というものを一言で表すならば自利利他の二利に尽きるだろう」
そして仏様の教えでは「ご利益」を仏様や他人様から戴くばかりではなく、
他を利することを以って自らの利とすることを進んで為そうと説いています・・・
「それって口で言うのは容易いけれど、実際は難しいんじゃ・・・

」ですよね!
でも実は、なにげにそれって実践していたりするんですよね・・・
この前のFSPで
amour fuseeさんや、さやもじゃさんたちは
美味しい焼き菓子やアイスドリンクを販売していましたよね・・・
確かに品物を販売し対価を得るという「利益(りえき)」は生じていました!
でもスタッフの皆さん!あのときって「利益をあげて儲けよう!」っていう
思いだけで活動していましたか?・・・僕はそうじゃないと思います!
皆さんは「買ってくれた方の笑顔が見たい!」「美味しいものを提供して
来場される方に喜んでもらいたい!」・・・そういう思いだったはずです!
他者の喜びを以って自らの喜びと為す・・・まさしく「二利」そのものです!
すなわち、さやもじゃさんたちみんなが「ご利益」を生みだしていたのです
これからも
なるCafeが、そしてamour fusee軍団(笑)の活躍が
「人々の喜びを求め、生み出す」ものであり続けるのならば、
あの「
ご利益Tシャツ」は本当に皆さんに相応しいものだと思います・・・
次はいつの開催になるかわからないけれど、常にそういう思いで在り続けたいですね
